Paten Locke "Break Thru" (12")

“MC × プロデューサー × DJ”――三位一体で切り拓く、自分だけの突破口。

ボストン生まれ、フロリダ・ジャクソンビル育ちのPaten Locke（ペイテン・ロック）が、自身の音楽人生において本格的な“ソロ航海”を始めたのが、この12インチシングル『Break Thru』。TRESからのリリースとなるデビュー・アルバム『Super Ramen Rocketship』に先駆けて発表されたリード・シングルであり、彼の代名詞である「The Triple Threat（MC／プロデューサー／DJ）」のスタイルが、余すところなく刻まれています。

■「Break Thru」

タイトル通り“突破”をテーマにした1曲で、Paten自身が人生・音楽・創造性の限界を乗り越えようとする意思を、力強くユーモアを交えてラップ。ファンキーなループと骨太なドラムに乗せて放たれるライムは、AsamovやThe Smile Rays時代の延長線にありつつも、完全に彼個人の声として響く。インストゥルメンタルも収録され、ビート単体でもその完成度を存分に楽しめます。

■「Funky Hit Record」

アナログの質感と土臭さが漂う、クラシックなサンプル使いにパテンならではのひねりが加わった、隠れたバンガー。タイトル通りの“ファンキー”な高揚感がありながら、肩の力が抜けたラフなムードも魅力。

■「Just Me」

Paten Lockeという人物を象徴する一曲。**ラップ、ビート、スクラッチまですべてを一人でこなす＝“Just Me”**というタイトル通り、彼のアーティストとしての自負と孤独が混じり合ったパーソナルなナンバー。聴けば聴くほど味わいが増す、アルバムのコアを感じさせる一曲です。

すべての楽曲にインスト収録という構成も、DJ／リスナー双方への気配りが行き届いたTRESらしい仕上がり。

Asamov、The Smile Rays、そしてMr. LifやAkrobatikとの共演で磨かれた実力を持ちながら、本作で初めて“完全なソロ・アーティスト”として名乗りを上げたPaten Locke。『Break Thru』は、その幕開けにふさわしい、濃密でストレートなヒップホップ表現であり、まさに「突破」の音です。

2019年に惜しくもこの世を去った彼の声は、今なお鮮明に響き続ける。この12インチは、“音で自分を証明した男”Paten Lockeの真価を知るための第一歩です。

Artist: Paten Locke
Title Break Thru
Cat#: TR396-059
UPC#: 181057000561
Format: 12” Vinyl
Condition: New (Original)

Track List

Side A

1. Break Thru
2. Break Thru – Instrumental
3. Funky Hit Record

Side B

1. Just Me
2. Just Me – Instrumental
3. Funky Hit Record – Instrumental